Story

第一話「雨傘の義理」

あらすじ

無双の力を発揮する武器、神誨魔械。護印師である丹衡、丹翡兄妹によって守られてきた神誨魔械の一つである天刑劍が、今まさに蔑天骸率いる悪の手に落ちようとしていた。丹翡は偶然にも凜雪鴉、殤不患の両名と出会い、その助けを得ることとなる。

用語

窮暮之戰[きゅうぼのせん]
かつて、魔界の軍勢が人類を滅亡させようと押し寄せた戦争の呼称。

神誨魔械[しんかいまかい]
窮暮之戰[きゅうぼのせん]の際に、魔神に対抗するため、仙人から教えを得て人類が鍛造した強力な武器群。

護印師[ごいんし]
神誨魔械[しんかいまかい]を監視する役目を担っている守護者。

翠輝劍[すいきけん]
霊力を帯びた翠晶鉄によって鍛造された剣。護印師のみが帯びることを許され滅多に出回ることはない。好事家の間では途方もない高額で取引されるという。

技名

丹輝劍訣・飛霞行月[たんきけんけつ・ひかぎょうげつ]
護印師、丹衡が得意とする必殺技。氣功のエネルギーを刃に変えて自在に空を飛ばす。

丹輝劍訣・流陽凌日[たんきけんけつ・りゅうようりょうじつ]
飛霞行月による飽和攻撃。氣功の刃を同時に幾つ操れるかによって、護印師としての格付けが決まるとも言える。

役魔陣・萬象盡滅[えきまじん・まんしょうじんめつ]
剣氣のみならず呪法と霊圧を同時に叩きつける必殺技。たとえ剣撃のみを防御できたとしても寿命を削られ生命力そのものを剥奪される。

枯骨・血斬[ここつ・けつざん]
受け止めれば力で押しきり、回避すれば立て続けの追い討ちで逃げ場を奪う渾身の力業。ただし防御が疎かになる捨己の技でもある。

拙劍無式・八方氣至[せっけんむしき・はっぽうきし]
敵の攻撃を紙一重で避けつつ氣力を放出して態勢を崩させる。単純ながらも極めつけの見切りを要求される高難度の技である。

念白

蔑天骸

「萬物之生,死亡之序。奉吾則功上枯骨,逆吾則劍下亡魂。寒刃之前,唯此二道。」

日本語訳:万物の生命の誕生、それは死の序章に過ぎぬ。我に従えれば、我の偉業を成し遂げる力となり、光栄の内に死に至る。我に服さねば、我の剣で斬られ屍骸となるのみ。我の冷たい刃の前にはこの二択のみ。

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