あらすじ
凜に成り代わった殤は蔑天骸とともに魔脊山を下る。その隙に凜は天刑劍の柄を盗み出すため行動を起こすが蔑天骸は既に一歩先を見据えていた。一方、丹翡と捲は天刑劍の鍔が隠されているという無垠寺へと向かう。背後に忍び寄る影には気付かずに…。
技名
赫雷撼天[かくらいかんてん]
捲殘雲が修得した中でも最強の威力を誇る技。全身の経絡を駆使した呼吸法で天地の雷気を丹田に呼び込み、集束して一気に解き放つ。
死門鏡影[しもんきょうえい]
気迫を込めた分身の影を放つだけの牽制技に見えるが、幻影とともに緩急の差をつけて飛ばされた気功は互いに衝突して急激な気圧差を発生させ、瞬間的な竜巻となって敵を空中に巻き上げ、防御反撃の一切を封殺する。
丹輝劍訣・灼彗馭虹[たんきけんけつ・しゃくすいぎょけい]
溜め込んだ渾身の気功をすべて込めて繰り出す必殺の一撃。戦闘継続が不能になるほど激しい消耗を伴うため、決着を期した最後の一撃でのみ実用性を持つ大技だが、丹翡はこれを攻撃に使わず、退路を拓くための威嚇に空撃ちするのみで使い捨てた。誇りを重んじるのが常の護印師としては異例の判断といえる。
念白
捲殘雲
「人笑良圖若華胥,吾志凌雲意堅行。不與浮榮競朝夕,無憾黃沙染身時。」
日本語訳:理想が高い夢と笑われようと、俺はこの凌雲の志を貫く。上辺だけの虚名を追いかけるより、命を落とす時心残りなく生きたい。