あらすじ
天刑剣を携え無双の剣術を誇る蔑天骸を前に、一振りの刀を抜き放つ“掠風竊塵”凜雪鴉。そして、かつての窮暮之戰にて東離の地に封印された魔神が覚醒する。光の大地に魔神の咆哮が轟く中、一人の男が立ち向かう。
技名
役魔陣・暴亂黄泉[えきまじん・ぼうらんこうせん]
伝承上の魔神を仮想敵に設定した上で編み出された秘剣。役魔陣における最大の奥義であり、人間でこれを凌げる剣士はいるまいという確信が、蔑天骸に絶対的な自信を与えていた。
天霜・煙月無痕[てんそう・えんげつむこん]
丹田を巡る練気が熱ではなく冷気を生じさせる「天霜」の技は、あまりにも尋常な剣技の域を逸脱しているため、達人である程にその変化を見切ることが難しくなる。
須彌天幻・劫荒劍[すみてんげん・ごうこうけん]
星空の彼方より訪れた剣匠が鍛えたとされる異形の魔剣。これを制御し得るには尋常ならざる氣功の練度が要求される。
洪荒禁窮獄[こうこうきんきゅうごく]
宇宙の何処かにあるという「底なしの闇」へと繋がる穴を出現させる劫荒劍の最終形態。落ち込めば最後、どのような力を用いても決して外に逃れることは叶わない。この暗黒の吸引力は劫荒劍の刃によって傷を負った対象のみに作用し、他の事物には影響を及ぼさない。
念白
殤不患
「狂風驟雨催紙傘,遊人浪跡步不休。天地滂沱如何渡,蓑衣褪盡任濁流。」
日本語訳:傘が折れるほどの嵐であろうと、流浪する旅人の足は止まらない。滂沱たる風雨をどう渡り切るか…、雨を凌ぐ蓑を脱ぎ、濁流に身を任せよう。